去年の夏に、25年勤めた職場を退職、少し時間ができたため、近場で1泊~2泊のソロ温泉を楽しむことにしました。一応自分なりに予算を決めて、素泊まりなら1泊1万円以下、2食付きなら1万円代で泊まれる宿にしています。個人的には古い宿とか風情を感じる温泉街が好きです。

■沢渡温泉(群馬県)
手元にある温泉紹介本には、
沢渡温泉は、山あいの小さな温泉地。坂道に家庭的な和風旅館や商店が並ぶ温泉街には、のどかな空気が流れ、まるで昭和の時代から時が止まったかのよう。ソロ温泉を嗜む旅人が好みそうな雰囲気である。(高橋一喜『名湯を旅する 贅沢なひとり時間「ソロ温泉」のススメ』イカロス出版)
とありました。レトロ好きな私としては、興味を惹かれ、行ってみることに。東京駅から新幹線で高崎まで約1時間、高崎から在来線で約1時間の中之条駅からバスで20分ぐらいです。今回は乗れなかったけど、上野から特急「草津・四万」というのだと中之条まで約2時間です。
■まるほん旅館さん
今回泊まったのは、創業から300年以上の歴史をもつまるほん旅館さん。混浴の大浴場は浴場と脱衣所が一体になった昔ながらのスタイルで、天井が高くて木造の渡り廊下から階段を下りていきます。婦人専用時間帯に入りました。ヒノキがふんだんに使ってあり、とても素敵でした。
一泊二食付きで6畳トイレ付の和室に一人で宿泊して1万5千円ぐらい。豪華さや華やかさはないけれど十分満足できました。
■沢渡温泉によいヨガ
家庭的な和風旅館が立ち並ぶ沢渡温泉には洋室はなさそうです。和室と洋室、どちらがヨガに向いているかといえば、それは和室です。畳の上ならマットも必要なくすぐにポーズをとれます。今回は和室に必ずある座布団を使ってヨガをしました。
座布団が効果的なヨガ① パドマアサナ
パドマは「蓮」という意味で、『ハタヨガの真髄』には、「最初にひざの痛みを伴っても、その痛みがなくなれば、パドマアサナは最もくつろぐことのできるポーズのひとつとなる。このポーズが上手にできるようになれば、別に寝そべったりしなくとも、坐位のままくつろぐことができるようになる。」(沖正弘監訳による)とあります。旅館の部屋にはいって、温泉に入りに行く前にまずこのポーズで旅の疲れを取ります。ヨガマットのような平らな場所より、座布団の上の方が安定してできます。
座布団が効果的なヨガ② パスチモッターナアサナ
いわゆる長座前屈です。脚のむくみや疲れが取れます。膝の裏をのばして行うのが理想的かもしれませんが、膝の下に座布団を入れると格段にやりやすくなり、この状態で上半身の力を抜いているとリラックスできます。
座布団が効果的なヨガ③ ハラアサナ
ハラは「鋤」という意味。このポーズは鋤に似ているからです。平らな場所でもいいのですが、肩から下に座布団を敷いて頭を低く、胴体を高くしてやると脚が上げやすく、頚椎の一部が変形するのの予防にもなるのだそうです。長い時間乗り物に乗ったりして疲れるとこのポーズがやりたくなります。ポーズが完成した後はどこにも力を入れる必要がなく、自分の体重でからだのこわばりが取れます。
■付記:沢渡温泉には本当に何もなかった
前出の温泉本には「温泉街には観光スポットも、冷やかすようなお店もない。しかし良質な源泉がある。「何もない」と嘆く人には向かないが、温泉とひとり時間を満喫できる人にとっては、日常生活では得がたい贅沢な空間である」とありました。たしかに、商店もコンビニもなく、他の温泉地にたくさんいた外国人客もいないし、ほかの宿泊客も落ち着いた感じの中高年の夫婦で、食事中も静かでした。(2026.2.8-9)
